神武東征
(8)大和での戦い:神武の勝利(『記』)

   そして、長髄彦を討って兄五瀬の敵をとるのである。その後、磯城に進んで磯城の豪族である兄師木(えしき)と弟師木(おとしき)を討つ。この磯城郡には、銅鐸を作っていた唐子・鍵遺跡、天照国照彦火明命=饒速日を御祭神と祀る鏡作坐天照御魂神社、鏡作伊多神社、鏡作麻気神社および石見鏡作神社がある。まさに饒速日をふくめた邪馬台国の豪族が入植して支配した地域である。兄師木と弟師木は邪馬台国の後裔の豪族であるがゆえ、狗奴国出身の神武と戦ったのだ。この時、饒速日が神武のもとにおもむき、十種神宝を献上して帰順する。